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【MA州の法律】住まいは健康の土台。大家の「3大責任」と絶対知るべきお部屋のルール(State Sanitary Code)

Balance scale with a miniature house labeled 'HOME' on one side and a vintage key labeled 'KEY' on the other

ボストンへ赴任される方から、「アパートの設備が壊れたのに大家が直してくれない」「冬なのに部屋が寒い」といったご相談を頻繁に受けます。

異国の地で心身ともに健やかに過ごすためには、まず「入居者(テナント)としての法的な権利」と、「大家さんが果たすべき義務」を正しく知ることが第一歩です。

今回は、マサチューセッツ州(MA州)の大家さんに課せられた「3大責任」と、お部屋の最低限の基準を事細かに定めた法律**「105 CMR 410(通称:State Sanitary Code)」**の重要ポイントを分かりやすく紐解きます。


■ まず知っておくべき、大家さんの「3大責任」

State Sanitary Codeの前提となるMA州の一般法(General Law Chapter 186)では、大家さんに以下の3つの重要な義務を課しています。

  1. Safety(安全性): 物件が危険な状態にならないよう、常識的な防犯・安全対策をとる義務です。ユニット(部屋)のドアはもちろん、建物全体や窓の鍵などを適切に整備しなければなりません。
  2. Quiet Enjoyment(静穏な居住の権利): 入居者が周囲の過度な騒音や嫌がらせに悩まされず、安心して静かに生活できる権利です。大家さんはこの状態を保つ義務があります。大家だからと言って正当な理由なく頻繁に部屋に立ち入るなどの「不必要な干渉」はできません。ただし、大家さんには「立ち入り権(Right of Entry)」があり、十分な事前の通知(緊急の場合を除く)と修繕や次期入居者の内見など正当な理由がある場合、テナントはこの立ち入りを不合理に拒否することはできません。
  3. Habitability(居住性:生活必需サービスおよび衛生設備): 水道・電気・暖房などのライフラインと、トイレや台所などの衛生設備が、安全に使える状態を提供する義務です。この「居住性」をさらに具体的に、非常に細かく定義したものが、次にご説明する「State Sanitary Code」になります。

【ボストン家探し】知らなかったでは済まない!入居者(テナント)の5つの義務と大家の権利


■ State Sanitary Codeが定める「最低限の生活基準」

105 CMR 410(State Sanitary Code)は、「人が住むお部屋とはどうあるべきか」から始まり、各部屋の照明、換気、煙感知器(Smoke Detector)や一酸化炭素検知器に至るまで、大家が整備・メンテナンスすべき項目を事細かに定めています。

💡豆知識:わずか30ページに、実に270項目の検査ポイント このState Sanitary Code、正式名称は「Minimum Standards of Fitness for Human Habitation(人が居住するための最低適合基準)」といいます。条文自体は約30ページとコンパクトですが、その中には数えられているだけで実に270ものユニークな検査項目が盛り込まれています。コンセント一つとっても、部屋の中の複数の設置場所ごとにチェックが必要とされるほどの緻密さで、大家さんにとっては「知らなかった」では済まされない、非常に網羅的な法律なのです。

その中でも、長く厳しい冬を過ごすボストンにおいて、入居者にとって最も重要な「お湯」と「暖房(温度)」のルールについて解説します。(※2023年5月の法改正に基づく最新の規定です)

項目基準
温水器の温度華氏110度〜130度(摂氏約43〜54度)※火傷防止のため130度超は厳格に禁止
暖房提供期間毎年9月15日〜翌年5月31日
日中の室温(午前7時〜午後11時)華氏68度(摂氏20度)以上
夜間の室温(午後11時1分〜午前6時59分)華氏64度(摂氏約17.8度)以上
室温の上限暖房システムにより華氏78度(摂氏約25.5度)を超えてはならない

プロの注意点:これらの設備を「提供・維持」するのは大家の義務ですが、その「燃料費(ガス代や電気代)」をどちらが払うかは契約次第です。専用のメーターがあり、賃貸契約書(Lease)に明記されている場合に限り、入居者が費用を負担することになります。


■ なぜ「公衆衛生局」が管轄しているのか?

実はこの『State Sanitary Code』、建設局や住宅局ではなく、**Department of Public Health(マサチューセッツ州公衆衛生局)**が管轄している法律です。

つまり、大家さんがお部屋をメンテナンスし、十分な暖房を提供することは、単なる「顧客サービス」ではなく、入居者の『生命と公衆衛生』を守るための絶対的な法的義務として位置づけられているのです。

(関連記事)👉 【ボストン生活】3人家族で1BRに住める?州法が定める「お部屋の広さと窓」の意外なルール


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免責事項:弊社のスタッフは弁護士ではありません。この記事はマサチューセッツ州における一般的な不動産ルールの解説であり、個別のケースに対する法的なアドバイスを提供するものではありません。具体的な法的トラブルについては、専門の弁護士にご相談ください。


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