当ブログはAmazonのアソシエイトとして、適格販売により収入を得ています。

冬支度:配管凍結対策と、知らないと罰金になる「除雪の法的義務」

Snow-covered residential street lined with houses, trees, parked cars, and cleared sidewalks

今日はついに華氏49度(摂氏約10度)を下回りました。ボストン近郊にお住まいの方は、そろそろ本格的な冬支度を意識し始める時期です。

日本ではあまり馴染みがありませんが、マサチューセッツ州では「除雪をしないこと」自体が法律・条例違反になり、実際に罰金が科されます。さらに、配管の凍結は自分の部屋だけでなく建物全体に被害を及ぼしかねない、こちらの冬特有のリスクです。今回は、この2点を中心に冬支度のポイントを整理します。

豆知識:マサチューセッツ州には「除雪義務化法」がある

2010年7月に施行された州法により、マサチューセッツ州内のすべての不動産所有者(商業・住宅を問わず)は、歩道や通路の雪・氷を除去または処理する法的義務を負っています。これを怠って歩行者が転倒しケガをした場合、所有者が損害賠償責任を問われる可能性がある、といういわゆる**Premises Liability(施設管理責任)**の考え方が根底にあります。日本の「隣の家の前くらい多少雪が残っていても仕方ない」という感覚とはかなり違うので、特に一戸建てを購入された方は要注意です。

さらに、州法は各市町村に対して、除雪の時間制限や罰金額を独自の条例(バイロー)で定める権限を与えています。つまり**「何時間以内に、いくらの罰金か」は町ごとに全く異なります。**

比較表:主要タウンの除雪義務と罰金

タウン/市除雪の時間制限罰金
ボストン降雪後3時間以内(歩道の全幅または最低42インチ確保)未対応日数に応じて加算
ケンブリッジ日中の降雪は12時間以内、夜間の降雪は翌午後1時まで(氷は6時間以内)1日$50
アーリントン降雪後8時間以内(集合住宅オーナーは3時間以内)1日$25〜50
レキシントン降雪後24時間以内1回目$25、2回目$50、3回目以降$75
ニュートン降雪後24時間以内1回目は警告のみ、2回目以降1日$50
ブルックライン4戸以下の住宅は24時間以内、5戸以上の集合住宅・商業施設は3時間以内1日$100〜$250
ベルモント降雪終了の翌日午後8時まで1回目は警告のみ、2回目$50、3回目以降1日$100(シーズン上限$350)
ウースター降雪後10時間以内(幅4フィートの通路確保)1日$75

同じマサチューセッツ州内でも、除雪の猶予時間だけで3時間〜24時間までの差があることが分かります。引っ越し先を検討する際は、タウンのウェブサイトで条例を確認しておくと安心です。また、どの町でも共通しているのが「除雪した雪を道路に戻してはいけない」というルールです。プラウ(除雪車)に雪を寄せられて困っても、それを道路に投げ返す行為自体が別の違反になります。

豆知識:条例が対象にしているのは、あくまで「隣接する私有地の所有者」です。公園や公共施設などの市有地に面した歩道は例外で、市の作業員が清掃することになっています。ただし市の除雪は幹線道路や学校周辺が優先されるため、公園沿いなどは対応が後回しになりがちです。多少遅れていても、それは個人の怠慢ではなく行政側の優先順位の問題なので、あまり神経質になりすぎないくらいの心構えでいるのがおすすめです。

豆知識:空き家や賃貸中の物件でも、オーナーは歩道の除雪義務を免れません。内見に来るお客様や不動産エージェントが安全に歩けるようにしておく責任は、居住の有無に関わらずオーナー側にあります。

配管凍結対策:コンドやアパートでも他人事ではない

戸建てだけでなく、コンドミニアムやアパートでも配管凍結は大きなリスクです。実際、私が住んでいるコンドでも、この時期になると管理会社から冬支度に関する注意喚起メールが届きます。管理体制がしっかりしている物件ほど、こうした案内をきちんと出してくれる印象があります。

その内容を要約すると、ポイントは次の通りです。

  • 室温は在宅・不在にかかわらず華氏60度(摂氏約15.5度)以上を保つ(暖房を完全に切らない)
  • 窓やバルコニードアはしっかり閉め切る
  • 外壁沿いや暖房の効きにくい場所に配管がある場合は、蛇口を少しだけ開けて水を垂らし続ける(水を動かし続けることで凍結を防ぐ)
  • 暖房が止まった、異音がする、水漏れがある、配管が凍結しているような兆候があれば、すぐに管理会社・メンテナンス窓口へ連絡する

戸建てにお住まいの方も基本的な考え方は同じで、これに加えて「屋根の雪下ろし・つらら対策(軒先や外階段の下を歩かない)」「玄関前・駐車場の早めの除雪」も重要になります。

プロのまとめ

日本人のお客様からよく聞くのが、「アメリカの冬は自己責任の範囲が広くて驚いた」という感想です。除雪も配管の凍結対策も、基本的には居住者・所有者自身が主体的に動く前提で法律も管理体制も作られています。

  • 一戸建てを検討中の方は、購入前にそのタウンの除雪条例(時間制限・罰金)を確認しておく
  • 賃貸を選ぶ際は、冬場にきちんと注意喚起や除雪対応をしてくれる管理会社かどうかも、物件選びの隠れた判断基準になる
  • 自宅の火災保険・住宅保険が、配管凍結による水濡れ被害をカバーしているか、契約内容を今のうちに確認しておく

華氏40度台に入ったこのタイミングで、一度ご自宅の暖房設定と配管の位置を確認しておくことをおすすめします。

 ボストン赴任・留学向けの家探しサポート(サービス詳細・お問い合わせ)はこちら

[  お問い合わせ・ご相談フォームはこちら ]

コメントを残す

Massachusetts Healthy Living 不動産ガイドをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む