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全米で2番目に安全な州、マサチューセッツ──ニューイングランド6州が「安全な州」トップ10を独占

Aerial view of a New England village with church, lake, mist, and wooded hills

本日(2026年10月7日)、地元局のBoston 25 News(FOX25)が、全米の「最も安全な州」ランキングについて報じました。Personal Finance情報サイトのWalletHubが発表した最新版で、ニューイングランド6州すべてがトップ10入り。そのなかでマサチューセッツ州は、バーモント州に次ぐ全米2位でした。

この州に住み始めて四半世紀以上になる身として、地元がこうして客観的な指標で評価されるのはやはり嬉しいものです。ただ、ブログ読者の皆さんにとって大切なのは「順位そのもの」よりも、**「その数字を、引っ越し先選びにどう活かすか」**ではないでしょうか。今回は、ランキングの中身と読み方を整理してみます。


1. 今回のランキングは何を測っているのか

WalletHubは、50州を52の指標で比較し、次の5つの分野にまとめて総合順位を出しています。

分野どんなことを見ているか
個人・住宅の安全人口あたりの暴行・殺人の件数、警察・消防・救急隊員の人数、いじめの発生率など
金融面の安全失業率、貯蓄の習慣、無保険者の割合、詐欺・個人情報被害など
道路の安全走行距離あたりの交通事故死亡者数、道路の質、運転に関する法律など
職場の安全労働災害による死亡・ケガの発生状況など
災害への備え気候災害による被害額(人口あたり)など

つまり「犯罪が少ない州」というより、**「暮らしのさまざまな場面でリスクが低い州」**を総合的に評価したランキングです。

2026年版 トップ10

順位州地域
1位バーモントニューイングランド
2位マサチューセッツニューイングランド
3位メインニューイングランド
4位ニューハンプシャーニューイングランド
5位コネチカットニューイングランド
6位ユタ—
7位ミネソタ—
8位インディアナ—
9位ロードアイランドニューイングランド
10位ハワイ—

トップ5のすべてがニューイングランドで、残る1州(ロードアイランド)も9位。全米でもこれほど「地域ごと」安全性が高いエリアは珍しいと言えます。


2. ニューイングランド6州、それぞれの強み

同じ「安全」でも、州ごとに得意分野が違うのが面白いところです。

州順位目立った強み
バーモント1位「自分の地域は安全」と感じる親の割合が約76%(全米3位)。道路の質も全米2位
マサチューセッツ2位金融面の安全、道路の安全(詳細は次章)
メイン3位暴力事件の少なさ。2024年から2026年9月までの銃乱射事件の件数が全米で最少
ニューハンプシャー4位金融面の安全が全米1位
コネチカット5位個人・住宅の安全が全米1位
ロードアイランド9位個人・住宅の安全、災害への備えがともに全米8位

💡 豆知識:6州の「個性」を知ると、住む場所の選び方が変わる 「雇用や収入面の安心感」を重視するならニューハンプシャーやマサチューセッツ、「地域の安全性そのもの」を重視するならコネチカットやバーモント、というように、自分が何を重視するかで注目すべき州が変わります。ただ、日系企業の勤務先や日本語対応の病院・学校が集まるのは、やはりボストン周辺。仕事や生活の利便性まで含めて考えると、マサチューセッツ州の「バランスの良さ」が際立ちます。


3. マサチューセッツ州はなぜ2位なのか

WalletHubは、マサチューセッツ州について金融面の安全性が特に優れていると評価しています。報道されている主な指標の順位は次のとおりです(1位が最も良好)。

指標全米順位暮らしへの意味
走行1億マイルあたりの交通事故死亡者数1位車社会でも、事故のリスクは全米で最も低い水準
無保険者の割合の低さ1位医療保険に加入している人が非常に多い
人口あたりの殺人・非過失致死4位重大犯罪の発生率が低い
緊急時に備えて貯蓄している世帯の割合3位家計に「余裕」を持つ家庭が多い
子どもの大学費用を貯蓄している人の割合6位長期的な教育への意識が高い
労働災害による死亡者数(就労者10万人あたり)5位職場の安全管理が行き届いている
いじめの発生率の低さ5位子育て世代には嬉しい指標
気候災害による人口あたり損失額6位災害被害が相対的に小さい

一方で、すべてが優等生というわけではありません。人口あたりの暴行件数は29位、雇用の安定性は30位と、いずれも中位にとどまっています。「全米2位」という数字の裏には、こうした濃淡があることも知っておくと、より現実的な判断ができます。

💡 豆知識:「無保険者の割合」が全米1位の理由 マサチューセッツ州は2006年に、州民に医療保険への加入を義務づける制度を全米に先駆けて導入しました。その後も加入率の高さを維持していることが、金融面・生活面の安全性の評価につながっています。日本から来られる方にとって、「病気やケガのときに、保険がなくて困る」というリスクが低い環境は大きな安心材料です。


4. ランキングの「読み方」──州の数字とタウンの現実

ここからは、不動産の仕事をしている立場からの大切なお話です。

このランキングは州全体の平均値です。マサチューセッツ州のなかにも、ボストン中心部、郊外の住宅街、海沿いの町と、さまざまなタウンがあり、安全性の体感は場所によって異なります。ランキングはあくまで「州としての土台」を示すもの。実際の住まい選びでは、次のような確認をおすすめしています。

ステップ確認すること
① 州の傾向をつかむ今回のようなランキングで、全体像を把握する
② タウンの数字を見る各タウンの警察署が公開している統計や、学区の評価を確認する
③ 時間帯を変えて歩く昼と夜、平日と週末で、街の雰囲気を自分の目で確かめる
④ 住民の声を聞く近隣の住民や、すでに住んでいる日本人の方に実際の暮らしぶりを聞く

9月にご紹介した「幸福度ランキング」の記事でも、マサチューセッツ州は「安全」の項目で全米2位でした。別の角度から見ても、安全性の高さは一貫していることがわかります。

「全米幸福度ランキング総合13位のMA州。でも『安全性』は全米2位って知っていましたか?」


5. 州内でも別格──Newton・Belmont・Lexington・Arlington・Brookline

「全米2位の州」のなかで、このブログでおなじみのタウンはどんな位置にいるのでしょうか。FBIの2024年統計(人口10万人あたりの暴力犯罪件数)で並べてみました。数字が小さいほど、暴力犯罪の発生率が低いことを意味します。

タウン人口(概数)暴力犯罪(10万人あたり)州平均との比較州内での位置づけ
Newton約9.0万人48.9約84%低い人口2.5万人以上の市町村で4位
Belmont約2.7万人51.3約83%低い同5位
Lexington約3.4万人52.4約83%低い同8位
Arlington約4.7万人55.4約82%低い同9位(上位10位以内)
Brookline約6.4万人99.8約68%低い州平均の約3分の1
(参考)マサチューセッツ州平均—308.8——
(参考)Somerville約8.2万人221.4約28%低い—
(参考)Cambridge約12.0万人436.7約41%高い—
(参考)Boston約65.9万人627.9約2倍—

ボストン家探し・エリアガイド

ポイントは次の3つです。

  1. Newton・Belmont・Lexingtonは、州内の人口2.5万人以上の市町村でトップ10入り(Newton 4位、Belmont 5位、Lexington 8位)。Arlingtonもほぼ同水準で、州平均の6分の1ほどです
  2. 「全米2位の州」の平均は308.8ですから、これら4タウンはそのさらに約5分の1〜6分の1。州の平均が良いだけでなく、そのなかでも特に低い水準のタウンと言えます
  3. Brooklineは他の4タウンより数字が高めですが、それでも州平均の約3分の1。ボストンの約6分の1の水準です

💡 豆知識:Brooklineの数字が少し高めな理由 Brooklineは地下鉄(Green Line)でボストン中心部と直結する、人口密度の高い「都市型」のタウンです。人や車の往来が多い分、件数も出やすい面があると考えられます。利便性と引き換えに数字がやや高く出る、というのは都市型エリアではよくあるパターンです。もちろん、州平均と比べれば十分に低い水準です。

💡 豆知識:数字の「読み方」の注意点 この数字は暴力犯罪(殺人・強盗・加重暴行など)の発生率で、窃盗などの財産犯は含みません。また、Belmontのような人口の少ないタウンでは年間の件数が十数件程度のため、年によって数字が動きやすいのも特徴です。1年の数字より、「毎年、低い水準にある」という傾向で見るのがおすすめです。


🏠 プロのまとめ

  • 2026年のWalletHub「最も安全な州」ランキングで、マサチューセッツ州は全米2位。ニューイングランド6州はすべてトップ10入りしました
  • 強みは金融面と道路の安全。交通事故死亡者数と無保険者の割合は、いずれも全米1位です
  • 一方で、暴行件数や雇用の安定性は中位。「全米2位」=すべてが完璧、ではない点も押さえておきましょう
  • ランキングは州全体の平均。実際の住まい選びは、タウン単位の確認が欠かせません
  • そのタウン別に見ると、Newton・Belmont・Lexington・Arlingtonは暴力犯罪の発生率が州平均の約6分の1(FBI 2024年統計)。Newton・Belmont・Lexingtonは州内の人口2.5万人以上の市町村でトップ10入り、Brooklineも州平均の約3分の1と、いずれも「州内でもトップクラス」の水準です

「安全」は、数字だけでなく、毎日の暮らしのなかで感じる「安心感」でもあります。ボストン周辺での住まい探しや、タウン選びのご相談は、日本語でお気軽にどうぞ。

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出典

  • Boston 25 News「Every New England state named among 10 safest in America. Where does Mass. rank?」(2026年10月7日)
  • WalletHub「Safest States in America (2026)」(2026年10月5日発表)
  • FBI Uniform Crime Reporting (UCR) Program 2024年統計(PlainCrimeによる集計データ、2026年9月更新版を参照)

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